PS2、ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド、プレイインプレッション

ジョジョ一部のゲーム化。
開発はアンカーエンターテイメント。
ストーリーモードでは原作をトレースしてフルボイスで場面場面が展開されるのですが、
ほとんどが静止画の紙芝居なのが痛いです。
せめてオールリアルタイムムービーに出来なかったんでしょうか。
せっかくの名場面も紙芝居だと魅力が半減します。
その紙芝居も自動進行で長々と続くのでタチが悪いですね。
せめてボタンでスキップできればよかったんじゃないかなあと。
いちいち、ゾンビの呻きを最後まで聞かされるのもなあ。
戦闘関係では序盤はいたって普通のアクションゲーム。
地味すぎて面白みが感じられません。K-1ゲームとかそんな感じ。
アンカーのことを調べてみましたが、製作作品を見て納得しました。
難易度は高めですね。2戦目のボクシングディオですらかなり強いです。
これは負けるのが本筋なんですが。戦闘関連のチュートリアルはあってもよかったかも。
ボクシングディオ戦のダッキングで攻撃を避けられまくる様はゴッドハンドのアゼル戦を彷彿とさせます。
ただ、あれのように燃えないのはもっさりアクションと印象に残らない音楽ゆえか。
戦闘は波紋が使えるようになってからが本番といったところでしょうか。
波紋が使えるようになると攻撃の手数や自由度が一気に増します。
攻撃→ポージング→攻撃→覚醒技などのコンボはやっていて割と楽しいのですが、
結局、防御主体で反撃からの攻撃で一本化しがちになり、大味な感が非常に強いです。
覚醒技も初めこそ、派手な演出見たさにがんばって放ちたくなりますが、
右スティックをグリグリ回して更にボタン連打を必要とするため、敷居が非常に高い割に、
何度か見たら飽きてしまうので、最終的にあまり使わなくなりそうな気がします。
独特の擬音も表示だけの場合が多く、全てに効果音が欲しかったです。
後は協力バトルができればなーと。
ひとりでの戦闘はシチュエーション的におかしなな箇所も多々あります。
戦闘に関しては今のとこ劣化版ゴッドハンドという印象が強いですね。
波紋疾走アクションと謳っている割に波紋が使えるまで結構時間がかかるので、それまでに投げてしまう人もいるかも。
それでも正直、微妙感は強いです。
キャラゲーなのでそれほど期待はしてなかったのですが、
プロモの出来が非常に良かっただけに製品とのギャップに落胆した人は多いかと思います。
豪華声優やエキストラバトル、ディオモードやギャラリーモードがあるので、
ファンアイテムとしてはいいかと思いますが、それで妥協していては駄目だろうと思いました。
2周目に「何をするんだァーーッ」が「何をするだァーーッ」になるのは良かったけど、
もっとファン向けにアピールするべきものがあったはず。
ファミ通のレビューにあったファン度が高くても低くても十分に楽しめない云々は実に的を射ていると思います。
カプコン版3部みたいなジョジョがまたできる日は来るのでしょうか。

ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド

ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド